コンテナ型データセンター関連株3選|AI時代に注目したい投資先を中級者向けに解説

生成AIの普及により、世界中でデータセンターへの投資が急拡大しています。その中でも短期間で構築できる「コンテナ型データセンター」は、AIインフラ不足を解決する有力な選択肢として注目されています。

この記事では、コンテナ型データセンター市場の成長性を確認したうえで、中級者が押さえておきたい関連株3銘柄を、数字や業績を交えながら詳しく解説します。

目次

1. コンテナ型データセンター市場が急拡大している理由

従来のデータセンターは建設に2~4年程度かかるケースが珍しくありません。一方、コンテナ型データセンターは工場で製造した設備を現地へ搬入するため、数か月から1年程度で稼働できる点が最大の強みです。

AI向けGPUサーバーは1ラック当たり50~120kW以上の電力を消費するケースが増えており、高性能な液冷設備や電源設備が欠かせません。こうした設備をあらかじめ一体化できることから、世界中で導入が加速しています。

日本でもNTTデータは2025年度中のサービス開始を目指し、液冷GPUを搭載したコンテナ型データセンターの提供を発表しました。標準20フィートコンテナを採用し、最短約8か月で構築できる点が特徴です。

AI市場の拡大に伴い、データセンター向け設備投資は今後も高水準が続くとの見方が多く、建物そのものではなく「電源・冷却・液冷設備」を供給する企業への注目度も高まっています。

2. 注目関連株① Vertiv Holdings

VertivはAIデータセンター向け冷却設備の世界的大手です。UPS(無停電電源装置)、液冷システム、ラック、配電設備までワンストップで提供できることが最大の強みです。

GPUの高性能化によって従来の空冷では対応が難しくなり、液冷設備の需要が急増しています。市場では液冷市場が2026年までに100億ドル規模へ拡大するとの予測もあり、Vertivはその恩恵を受けやすい企業の一つです。

特にAIサーバー1ラック当たり100kW超の発熱に対応できる技術力は競争優位性となっています。利益率も改善傾向にあり、AI設備投資が続く限り中長期の成長余地は大きいと考えられます。

一方で株価は期待先行となりやすく、PERなどのバリュエーションが高水準になる局面では、業績発表後の急落リスクにも注意が必要です。

3. 注目関連株② Schneider Electric

Schneider Electricは世界トップクラスの電源・配電・冷却設備メーカーです。コンテナ型データセンターでは電力管理から空調まで一括提供できることが強みとなっています。

AIデータセンター需要を背景に、同社は米国で約23億ドル規模の大型契約を獲得するなど受注が急増しています。またデータセンター関連事業は売上全体の約4分の1を占める重要事業へ成長しています。

日本でも病院向けコンテナ型データセンターへ高密度・省エネ設備を導入し、PUE約1.2という高効率を実現しました。PUEは1.0に近いほど省エネ性能が高く、AI時代では重要な指標の一つです。

AI投資だけではなく送配電設備やスマートグリッド事業も展開しているため、景気変動への耐性が比較的高い点も投資対象として評価されています。

4. 注目関連株③ NTTデータグループ

国内企業で最も注目されるのがNTTデータグループです。同社は2025年度中にAI向けコンテナ型データセンターのサービス提供開始を目指しています。

特徴はGPUだけでなく電源設備・液冷設備・空調設備をコンテナへ一体化し、「GPU as a Service」として提供する点です。企業は必要な分だけAI計算資源を利用できるため、初期投資を抑えられます。

ラック当たり最大120kVAの受電能力を備え、最新GPUにも対応可能です。また再生可能エネルギー発電所への設置も視野に入れており、電力不足への対応策としても期待されています。

NTTデータはSI事業が中心ですが、AIインフラ事業が拡大すれば収益構造の変化につながる可能性があり、中長期で注目したい企業です。

5. 投資中級者が見るべきポイント

中級者であれば「AI関連だから買う」という考え方では不十分です。注目すべきなのは受注残高、営業利益率、設備投資計画、そしてデータセンター向け売上比率です。

AI関連設備投資は数千億円から数兆円規模で進んでいますが、すべての企業が利益を享受できるわけではありません。特に冷却設備、UPS、液冷システム、変電設備を持つ企業ほど恩恵を受けやすい傾向があります。

また、コンテナ型データセンターは短納期というメリットがある一方、AI設備投資が一巡した場合には受注が減速する可能性もあります。投資判断では四半期ごとの受注動向や経営陣の設備投資見通しを確認することが重要です。

今後はGPUメーカーだけでなく、AIインフラを支える企業が市場全体をけん引する可能性も高く、分散投資の一環として関連株を組み入れる戦略も検討する価値があります。

まとめ

コンテナ型データセンターは、AI時代のインフラ不足を補う重要なソリューションとして急速に普及し始めています。

今回紹介した「Vertiv Holdings」「Schneider Electric」「NTTデータグループ」は、それぞれ冷却設備、電力管理、AIサービスという異なる強みを持ち、市場拡大の恩恵を受けやすい企業です。

投資中級者は株価だけを見るのではなく、受注残高や利益率、設備投資計画まで確認することで、より精度の高い投資判断ができるでしょう。AIインフラ市場は今後数年間の成長が期待されるため、四半期決算を継続的にチェックしながら長期目線で分析することが重要です。

※記事中の市場動向や企業の取り組みは、NTTデータのAI向けコンテナ型データセンター計画や、Schneider ElectricのAIデータセンター関連受注・国内導入事例などの公開情報をもとに構成しています。([NTT DATA][1]) [1]: https://www.nttdata.com/global/ja/news/topics/2025/053002/?utm_source=chatgpt.com "AI需要に対応するコンテナ型データセンターを2025年度中に提供開始 | NTTデータグループ - NTT DATA GROUP"